[Thinkific] コミュニティー機能と、アップデート
2022年5月に、Thinkificのコミュニティ機能に「コース連携」が登場しました。この記事では、
そもそも、コミュニティ機能とは?
どんなことができて、何が嬉しいの?
コース連携とは何か?
コース連携ができると何が良いのか?
を説明します。
例によって(?)、社内の情報共有を兼ねています。読者の方々に、お役に立てれば、幸いです。
では、早速。
Thinkificとは?
Thinkificとは、オンラインコースを提供するためのサービスです。Udemyなどとは違い、独自ドメインなどを設定し、独立してオンラインコースを提供することができます。
Teachable、Kajabi、Podiaなど色々試しましたが、Thinkificを気に入って使っています。結構、良い線だったのがPodiaですが、移動するまでにはなりませんでした。
※ 主な理由は「販売のための設定の自由度」と「日本語化」
Thinkificを例えるなら、オンラインコース界のShopifyです。Shopifyは、楽天やアマゾンなどとは違い、「独自のショップを運営」できます。自分で集客などをする必要がありますが、ビジネスを確立していければ、プラットフォームの都合に合わせる必要がなく、自由に様々な商品、サービスを提供することができます。
ちなみに、ShopifyとThinkificは、どちらもカナダのトロントのスタートアップでした。使っている技術も近いし、発想も近い(アドオンなど)ので、おそらくは技術交流などがあるんだろうなーと思っています。
Thinkificのコミュニティ機能について
コミュニティ機能は、何に良いのか?
オンラインコースを受講する人同士で、交流して、質問、回答、議論ができたら便利ですよね。すでに受講した人、わかっちゃった人が、後輩を育てる。
P.F.ドラッカー曰く、『最もよく学ぶ人は、教えることを強制された人だ(意訳)』です。
つまり、オンラインコミュニティで「教え合う」を実現でき、盛り上げることができたら、受講者にいいことだらけです。
過去のThinkificのコミュニティ機能
Thinkificは、早くからコミュニティ機能を提供していましたが・・・びっくりするほど貧弱でした(笑)。
Teachableなどは割り切って、Circleとうまく連動する仕組みを作っています。Circle.so とは、オンラインコミュニティのためのサービスで、伸びに伸びているところです。ちょっとだけ技術力があれば、SSO(Teachableのアカウントでログインするなど)ができ、シームレス感を提供できます。
シームレスとは?
「シームレス」とは、「繋ぎ目が少ない」「壁が少ない」という意味です。
シーム(seam) = 繋ぎ目、縫い目、割れ目、薄層
レス(less) = 少ない
つまり、コース受講とコミュニティの間で行き来しやすいことを「シームレス」と言います。逆に、行き来しづらい場合は、「シームフル」というかもしれません(聞いたことはないですが、そう表現できるでしょう)。
オンラインサービス、アプリに置いて重要なことは「シームレス」です。顧客体験が悪いと、使ってもらえませんので。
今回のアップデートについて
少しずつ機能アップされている中で、今回のアップデートは、
「コースとコミュニティが、シームレスになった!」
です。
他のどんなサービスを使っても、ここまではできないだろう・・・というぐらいシームレスになったかもしれません。
※ Circle.soをうまく使うと、もっと良い体験は実現できそうです
Thinkific のコミュニティ機能
今回のアップデートは、「コミュニティ内のスペース」と「コース」の行き来がしやすくなりました。小さい小さいシンプルな機能ですが、色々と可能性が広がります。
まずは、コミュニティ機能について説明します。ポイントは、以下の通りです。
コミュニティでできることは「投稿」「添付ファイル」「コメント」
コミュニティは複数作成できる
コミュニティ内は、複数のスペースで整理できる
コミュニティはアクセス制限できる
(1) コミュニティの基本機能
かなりシンプルです。しかし、シンプルだからこそ、使い方に困らないかもしれません。
投稿画面は、以下の通りです。
投稿をクリックすると、以下のようになります。
タイトルと文章を入れるだけ。文章は装飾できません。Embedもできません。ただテキストを入れるだけ。全然、リッチではありません。ただし、使うことは簡単です。LINEなども、リッチな装飾はできませんが、みんな使っています。あれと同じです。
一応、添付ファイルとして「画像」「動画」「ファイル」をアップできます。
コメントも同じような機能です。
(2) コミュニティは、複数作れる
Thinkificでは、コミュニティは「複数」作成できます。コミュニティは、複数のスペースを持つことができます。
コミュニティA
スペース(A1)
スペース(A2)
スペース(A3)
・・・
コミュニティB
スペース(B1)
スペース(B2)
・・・
コミュニティの見た目は、以下のようになります。とてもシンプルです。
(3) スペースとは?
コミュニティの中にテーマ別に「投稿先」を分けてもらえる仕組みです。Slackのチャンネルのようなものと思ってください。あるいは、ブログのカテゴリです。それぞれのスペースのテーマに合わせて、投稿先を変えることで情報を整理できます。
ホームには、すべてのスペースの投稿が流れてきます。「フォローしている」には、特定のユーザーの投稿だけを表示します。
つまり、
「ホーム」で、すべての投稿を閲覧
「フォローしている」で、特定の人の投稿だけチェック
「スペース」で、特定のテーマの投稿だけをチェック
ができる仕組みです。
(4) アクセス制限ができる
コミュニティのアクセス制限は、3つです。
生徒なら、誰でもOK
特定のコース・バンドルの登録者なら参加できる
特定のグループなら参加できる
※ only meは、テスト用。閉鎖後のためのもの
なお、「スペースレベルでのアクセス制限はできない」です。例えば、
Bubble入門コースに受講している人は、
テックコミュニティの「Bubbleコース・スペース」には入れるが
テックコミュニティの「WordPressコース・スペース」は入れない
などができません。
アクセス制限は「コミュニティレベル」で行います。これは、一見不便そうですが、別の面から見ると、とても良い仕組みです。
新機能 : コース連携
今回のアップデートでは、コース連携ができるようになりました。コースと「スペース」がシームレス(継ぎ目が少ない)状態になりました。
初期設定
まず、コミュニティのスペース設定を開きます。そこで、関連付けたいコースを選びます。これだけでOKです。シンプルですね!あおいコースを追加ボタンか、下にあるコースを追加ボタンです。
注意点としては、「1つのスペースは、1つのコース」にしか連携できません。その逆も然り。既にどこかのスペースに連携されているコースは、連携させられません。解除して、やり直す必要があります。
コミュニティ側のスペース
コミュニティのスペースでは、連携されているコースが右に表示されます。
購入者には、「続きを受講」が表示されます。クリックすると、すぐに前回の続きから受講できます
未購入者には、「プレビューコース」ボタンが表示されます。クリックすると、プレビュー登録を促されます
コース側のページ
コース側では、コミュニティのスペースへジャンプできるカードが表示されます。
シームレス
スペースの設定でコースを選ぶ。これだけで、コースとスペースが「ボタン1つ」で行ったり来たりできるナビゲーションが表示されます。シンプルですが、便利です。
コミュニティによる可能性
このシームレスな体験によって、できることが3つあります。
低コストでサポートを提供できる
エンゲージメントを高めることができる
他のコースの購入を後押しできる
以下説明します。
また、次のセクションでは、「コミュニティの設計」について紹介もします。